概要
- M.C.Rスティック【無機質結晶形成促進剤】
■断面図
*上向き使用の場合は、無収縮モルタルは急結モルタルの使用になります。
適用場面
- ▲トンネル
- ■トンネル漏水クラック
- ▲地下ピット
- ■地下ピット漏水
- ▲ダム
- ■橋桁・床板
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結晶化メカニズム
▼走査型電子顕微鏡・写真
【A】セメント硬化体の構造
【B】触媒による緻密層形成
セメント粒子 | C.S.Hゲル | C.S.H系結晶 | トリサルフェート |
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モノサルフェート | 水酸化カルシウム | 毛細管 | ゲル空孔 |
Bでは減少 |
Bでは減少 |
Bでは減少 |
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AAR対策
コンクリート構造物は長年経過すると、躯体内部でアルカリ成分と骨材が化学反応を起こし、劣化し始めます。このAAR対策としてM.C.Rスティックは優れた効果を発揮します。
M.C.Rスティックに含まれている触媒(Cat)と結合しているカルシウムは、水ガラスのナトリウム(Na)と置換され、安定した桂酸カルシウム水和物結晶に変わります。
一方、ナトリウム(Na)は、Na-Catとなり、その後硫酸イオン又は塩化物イオンと結合して躯体外へ排出され,コンクリート躯体は不透水化され安定します。
■AAR劣化のメカニズム
躯体強化&止水効果
- M.C.R.スティック充填
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コンクリートにドリルで直径10mmの穴を削孔。エアー清掃し、無収縮モルタルを充填。その中にM.C.R.スティックを充填します。さらに無収縮モルタルで整形します。
- 数ヵ月後
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M.C.R.スティック中に含まれる触媒が、水を介してポーラス部分に毛細管現象や浸透圧作用により、コンクリート内部に深く拡散していきます。
- 数ヵ月後~1年後
-
拡散した触媒の作用により結晶を形成し、隙間を埋めると共にアルカリ性も維持。これにより漏水、塩害、中性化に対して堅牢なコンクリートが誕生します。
注)M.C.R.スティックは遅効性のため、クラック(ひび割れ)の漏水を早く止めるためには、従来工法(ハツリ・充填)との併用が必要な場合もあります。
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